3人姉妹そろって初等部出身のわたし。
従妹も初等部出身。
2人の娘も初等部出身。
そんなわたしが初等部受験をはじめるにあたり、経験者である母に聞いてみた。
「〇〇先生に電話するわ。」
3姉妹まるっと初等部に入れてくれた恩師にすぐ電話してくれた。
・日本基督教団の教会に通っているか
・どこの塾に行けばよいか
・その塾ではどんなプログラムをとればよいか
そのプログラムをとる意味(初等部は子どもになにを求めているか)
・願書に書くべきこと
・受験まで子どもに経験させるべきこと
ありがたすぎるアドバイスをもらい、お受験のスタートラインに立った。
こんなアドバンテージがあっても、卒業生の子どもは案外不合格になる。
それって単に個人の能力の問題では?と突っ込まれそうですが、卒業生にはクリアすべき高い壁がある。
卒業生が案外不合格になる理由
1.初等部のことを深く理解していないと大幅減点される
2.卒業生だからこそ入ってくる膨大な情報を見極める必要あり
3.卒業生有利説からくる甘え
□初等部のことを理解していないと大幅減点される
これが主な理由。
フリー枠のご家庭がゼロからのスタートだとしたら、卒業生なのに願書に初等部のよさを落とし込めておらず面接でもそれを力説できなければ一発アウト。
とりわけ、初等部受験ですべての家庭がつまづく「キリスト教信仰に基づく教育」。
卒業生でもこれを語ることはむずかしい。
学年128人中、クリスチャンホームは数人。
「キリスト教信仰に基づく教育」だから初等部を選んだという家庭は1割もいないだろう。
幼稚園ではお口を大きく開けて讃美歌を歌っていたわたしも、中3にもなれば礼拝は寝るところ。みんな先生に叱れてたっけ。
進路や友人関係など、悩みが多くなる高校生。家に帰って聖書にこたえを探す子なんてほぼいない。
もちろん、すきな讃美歌はたくさんあるし(メロディも歌詞もいいからあたりまえ)
こころの支えにしてる聖書のことばもいくつかはあるけど。
そんな卒業生が9割以上なんだから、
親になったからって「キリスト教信仰に基づく教育」をうまく語れはしない。
じゃあ、どうやってキリスト教歴20年の経験を願書に落とし込むか?
初等部合格めざすならフリー枠も卒業生も日曜学校一択
また昔のように日曜学校に通って、神さまのことばに耳を傾けてみる。
子どもを急かしてバッタバタで教会に着いたざわついた心をオルガンの音でしずめてみる。
荷物かさばるし、背表紙と本体外れちゃってる聖書と讃美歌をひざの上にのせて、いつもより少し背筋のばしてみる。
教会に連れていく当番の夫が飲みすぎて起きなかった怒りを隠して、受付でシールをもらう。
子どもたちに全力で愛情を注いでくれるリーダーの姿に、サーバントリーダーとはどういうことか自問してみる。
職場の権力争い、ママ友たちの不毛なプライド争いの構図が礼拝のお話を聞いてすっかり腹に落ち、すがすがしくなってみる。
□卒業生だからこそ入ってくる膨大な情報を見極める必要あり
よほど自分をもってないと振り回される。
ここに書けるものだとこんな感じ。
・起業家の○○さんは5千万寄付して入った
どれだけ寄付できるか事前アピールするべし
・教会は聖ヶ丘教会
・〇〇先生の個別授業をとるべし
・受験の服は、アトリエ秋山
・幼稚園は日本基督教団付属幼稚園が最強
↑これはぜったい
無難なところで、若葉会、みこころ、枝光会
・じじばばが執行部やってたら無条件入学
・初等部受験する卒業生はくすのき会の封入作業するべし
・宿泊行事リーダー、水泳リーダーネタは願書エピソード最強
・中でも、雪の学校と洋上小学校リーダーは別格
・ラグビー部出身者は子どもできたら中等部のコーチになるべし
・グリーンフェスティバルのもちつきタイムに子連れじじばば連れで先生に挨拶
・初等部本命なら女子はショートカット
信じるか信じないかあなた次第です(笑)
□卒業生有利説からくる甘えとプレッシャー
どこ行っても言われるし聞かれる。
「めぐはいいじゃーん。出身なんだし」
「正直コネあるの?」
「教会どこ行ってる?」
「先生紹介してくれない?」
「行ってるお稽古と塾おしえて」
「何月生まれ?」←初等部は月齢考慮があるから、同じ月に強い子がいると不利。だから、自分の子どもと同じ月の子がどのレベルか把握して、残り何枠かを考える。
わたし、ただ初等部卒業しただけなんだけど?
夫婦の稼ぎだけじゃ学費捻出できない予定だけど?
でもって、2年くらい欲しいかばん我慢してるよ?
周りより早く結婚したから気軽に本音で受験情報聞ける子すらいないよ?
けどみんな羨むし、生まれ月同じで敵視する人もいる。
だんだん見えないプレッシャー感じてくる。
卒業生もなかなかつらい。